学資保険の選び方と教育費の準備方法|橿原市の子育て世代向けFP解説
子どもの教育費、どう準備すればいいの?
「学資保険って必要?」「つみたて投資(NISA)とどっちがいいの?」
子どもの成長はあっという間。将来に向けてお金をどう準備すればいいのか、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな疑問に、ファイナンシャルプランナーとしての視点から、わかりやすくお答えします。
この記事を読めば、教育費の全体像や準備方法の選び方がスッキリするはずです。
教育費ってどれくらいかかるの?
文部科学省の調査によると、子ども1人あたりの教育費は進路によって大きく異なります。
- 公立のみ:小〜高校で約540万円
- すべて私立:小〜高校で約1,770万円
- +大学進学:国公立:約250〜300万円、私立:約400〜600万円
つまり、大学まで含めると1,000万円以上の出費になるケースも少なくありません。
これだけの金額を、進学時期に合わせて準備するには、早めの計画がカギになります。
参考:文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査 結果の概要」
学資保険ってどんな仕組み?
学資保険とは、子どもの教育費に備えて計画的にお金を積み立てつつ、親に万が一のことがあった場合にも備えられる保険です。
- 決まった年齢(例:中学・高校・大学入学時)に「祝金」が出る
- 大学入学時に「満期保険金」がまとまって受け取れる
- 親(契約者)が死亡・高度障害になった場合、以降の保険料が免除され保障継続
いわば「保険+強制貯蓄」のような性質を持ち、教育資金を確実に準備したい家庭には一定の安心感があります。
学資保険 vs つみたて枠(NISA)…どう考える?
まず大前提として、学資保険は「保険」、つみたて枠(NISA)は「投資」です。
本来は同列で比較するものではありませんが、教育資金の準備手段として両者がよく話題に上がるため、それぞれの違いを整理しておくのは有益です。
比較項目 | 学資保険 | つみたて枠(NISA) |
---|---|---|
元本保証 | あり(返戻率90〜110%) | なし(運用成果次第) |
利回り(リターン) | 低め(年0.5〜1.5%程度) | 高め(年3〜5%もありうる) |
資金の使いみち | 教育費に特化 | 用途は自由 |
途中解約時のリスク | 元本割れリスクあり | 元本割れの可能性あり |
万が一(親の死亡時) | 保険料免除で保障継続 | 特別な保障はなし |
税制メリット | 生命保険料控除あり | 運用益が非課税 |
学資保険の参考例(返戻率と保障イメージ)
例えば、ある生命保険会社の学資保険(2025年3月時点の設計例)では、以下のような内容が紹介されています。
・契約者:30歳男性、子ども0歳
・保険期間:22歳満期(学資金受取:18歳〜22歳)
・払込期間:10年間(年払い)
・総払込保険料:約1,645,480円
・受取学資金総額:200万円
→ 返戻率:約121.5%
このように「返戻率100%超+保障付き」で、確実に積立をしたいご家庭には一定の安心感があります。
ただし、途中解約や契約条件によっては返戻率が下がることもあるため、必ず設計書やパンフレットをご確認ください。
※参考:ソニー生命|学資保険の特徴ページ
※設計例は2025年3月時点のものであり、実際の契約条件により異なる場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
どんな家庭にどの方法が向いている?
共働き家庭で収入に余裕があり、多少のリスクも取れる方なら「つみたて枠(NISA)」を活用した資産形成も現実的です。
一方で、将来の使い道がはっきりしている・運用が苦手・堅実派という場合は、「学資保険」の方が安心できる選択になることもあります。
また、子どもが2人以上いる場合は「兄弟で教育費のピークが重なる」ため、複数の手段を併用するという発想も重要です。
実際のご相談事例
「何となく学資保険に入ったけど、本当にこのままでいいの?」というご相談は少なくありません。
あるご家庭では、既に加入中の学資保険を活かしつつ、つみたて枠(NISA)で大学進学費用の一部をカバーするという方針に切り替えました。
FPとして大切にしているのは、「商品の比較」よりも「目的に合った全体設計」です。
まとめ|教育費の準備、迷ったら相談を
子どもの未来のために、教育費の準備は早いに越したことはありません。
でも、「どれがいいかわからない」「今の保険で足りてる?」と悩んだときは、一人で抱え込まずにプロに相談してみませんか?
かながわFP相談所では、押し売りなし・中立の立場で、家計と将来設計を見据えたアドバイスを行っています。
奈良・橿原エリアでのリアルな生活感をふまえたご提案が可能です。
※この記事の情報は、2024年5月現在のものです。最新の制度や商品内容については、各公式サイト等をご確認ください。