インデックス投資no限界は?世界の分断化とアクティブ投資の役割をFPが解説
インデックス投資だけで大丈夫?“見えない経済戦争”の時代に考える投資の選び方
「インデックス投資は最強」「長期で積立すれば間違いない」
そんな言葉を、ここ数年で耳にした方も多いのではないでしょうか。
確かに、リーマンショック後〜コロナ前後の“グローバル好景気”の時代には、インデックス投資(市場全体に乗る投資)が圧倒的なリターンを生んできました。
でも、最近「なんとなく不安」と感じている方も増えています。
“世界はつながる”時代は終わった
かつての投資理論は「世界はつながる」「どこに投資しても成長する」という前提がありました。
でも今は、そんな時代ではありません。
- 米中対立(関税・規制・分断)
- トランプ氏の復帰と“アメリカ第一”政策の再燃
- 半導体・資源・サプライチェーンの“囲い込み”
これはいわば、「経済での第3次世界大戦」のような状況です。
銃を使わず、経済・通貨・物流・資源の制裁を通じて、世界がブロック化=分断し始めているのです。
インデックス投資の「落とし穴」
インデックス投資は、コストが安く、分散されていて、初心者にもわかりやすい。
でも、“全部が伸びる”時代だからこそ機能していた側面もあります。
世界が分断される時代には、こういうリスクがあります:
- 成長しない国・業界にも資金が流れてしまう
- 非効率な企業・構造が足を引っ張る可能性
- 一部のリスクが全体に波及しやすい
つまり、「どこにでも投資しておけばOK」ではなくなってきているということ。
アクティブ投資は「攻め」じゃなく「選び直し」
ここで出てくるのが「アクティブ投資」です。
アクティブ投資と聞くと、「当てにいく」「高コスト」「当たればラッキー」と思われがちですが、
今のような分断の時代においては、むしろ“選び直す”という防御的な意味もあります。
たとえば、以下のような観点で選べることが強みです:
- 今後も成長が見込める企業・産業
- 政情・通貨リスクの少ない地域
- 気候変動・再生エネなどテーマ特化型
「おまかせパック」か、「選んだ弁当」か
私はよくこう説明します。
インデックス投資=おまかせ弁当
良いおかずも、苦手な食材も全部入っている。
アクティブ投資=自分で選んだ弁当
少し手間はかかるけど、納得感がある。
どちらも正解。ただ、「今の時代」に合っているかは定期的に見直すべきです。
実際には併用している人も多い
ちなみに、私がご相談を受けているお客様でも
- NISAつみたて投資枠ではインデックス中心
- 成長投資枠でアクティブ投信を活用している方も
- iDeCoではアクティブ投信もあるが選択肢は少なめ
といったように、インデックス一本ではなく、組み合わせている方が大多数です。
投資もライフプランと同じ。
「目的」と「現状」に応じて、“今合う方法”を選ぶことが一番の正解です。
まとめ:これからの時代に備える投資の考え方
世界経済は明らかに“分断化”が進み、「昔うまくいった方法」では対応できない場面が増えています。
インデックスがダメ、アクティブが正解という話ではありません。
ただ、自分のお金を「何に預けているのか」には、ちゃんと目を向けてほしいのです。
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この記事を書いた人
金川 崇(かながわFP相談所)
奈良県橿原市の独立系FP/IFA。子育て世代の家計改善・教育費・ライフプラン相談に対応。
保有資格:AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/証券外務員二種/日商簿記3級