【FP解説】掛け捨て保険は損?もったいないと感じる前に知ってほしいこと
掛け捨て保険=もったいない?その考え方、ちょっと待った【FPが中立解説】
「どうせ掛け捨てって損でしょ?」「戻ってこない保険なんてムダじゃない?」
そんな声をよく聞きます。
でも、保険って本当に“戻ってくるかどうか”で選んでいいのでしょうか?
今回はFPの視点から、掛け捨て保険の「誤解されやすい本質」と、貯蓄型保険との違いを中立的に解説します。
掛け捨て=“使わなかったことがリターン”
火災保険や自動車保険って、何も起きなければ「使わなくてよかった」と思いますよね?
掛け捨ての生命保険も、実は同じ。万一が起こらなかった=幸せなことなんです。
実際の保険料差は?
例えば、30代夫婦で必要な死亡保障を2,000万円確保するとします。
- 掛け捨て型:月2,000円前後(10年定期保険など)
- 貯蓄型(終身保険):月1万5,000円以上(返戻金付き)
この差額は月1万3,000円、年間15万円以上。
この費用差を貯蓄やNISAに回すという選択肢もあります。
※上記の保険料は一例であり、保険会社・商品・年齢・性別・健康状態によって大きく異なります。実際の保険設計はご相談内容に応じて個別にご提案しています。
貯蓄型保険の価値も否定しません
一方で、貯蓄型保険にはこんなメリットもあります:
- 満期返戻金や解約返戻金がある
- 「何も残らない不安」を減らせる
- 資産保全や相続対策にも使える
特に、貯蓄が苦手な方にとって「保険を通じて貯める仕組み」として機能します。
目的別に考えるのが正解
目的 | 掛け捨て型 | 貯蓄型 |
---|---|---|
一定期間の保障 | ◎コスパ重視 | △割高になることも |
教育費・老後資金 | ×保障が終わると残らない | ◎貯蓄と保障が両立 |
精神的な安心 | ○「備えた」という実感 | ◎「残る」安心感 |
実際のご相談例
30代共働き・子ども2人のご家庭:
- 貯蓄型だと保険料が高く、必要保障額を確保できない
- 掛け捨て+投資信託で「保障+貯蓄」を分けて対策
こんなふうに、家計に合ったバランス設計も可能です。
あなたに合う保険、どっち?
- 掛け捨て型が向く人:保障額重視/一定期間の備えをしたい方
- 貯蓄型が向く人:貯蓄が苦手/長期の資産形成を保険で行いたい方
実際には「併用」が多いです。
保障は掛け捨て、貯蓄は別で…という設計が現実的なことも。
まとめ:保険は“損得”でなく“目的”で考える
「掛け捨て=損」という考えは一面的。
保障の“本来の役割”を意識して、自分に合った形を選びましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 掛け捨ては損ですか?
保障機能に特化していて、必要保障を安く確保できます。
Q2. 貯蓄型はお得ですか?
お得かどうかは目的次第。「安心感」を重視する方に向いています。
Q3. どう選べばいい?
「何のために」「どれくらいの期間」備えたいかを整理することがポイントです。
橿原市で保険の見直しをお考えの方へ
「掛け捨てって損なの?」「うちの場合はどっちがいい?」
そんな疑問を、奈良県橿原市の独立系FPが丁寧にお聞きします。
事務所の所在地や相談スタイルなどは、Googleビジネスプロフィールでもご確認いただけます。
\保険の選び方、迷っていませんか?/
「このままで大丈夫?」そんなときは、お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
金川 崇(かながわFP相談所)
奈良県橿原市の独立系FP/IFA。子育て世代の家計改善・教育費・ライフプラン相談に対応。
保有資格:AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/証券外務員二種/日商簿記3級