空想お金シリーズ:ドラゴンボール編|ドラゴンボールで生き返ったら、生命保険金は返さなきゃいけないのか?

ドラゴンボールで生き返ったら、生命保険金は返さなきゃいけないのか?

──それは、地球上どころか銀河中の保険会社が頭を抱える瞬間であった。

ラディッツとの戦いで命を落とした孫悟空。しかし界王様のもとで修行し、ドラゴンボールの力で見事に蘇生。
問題はその直後である。「すでに支払われた死亡保険金、これ……返すの?」

空想お金シリーズ第6弾、今回のテーマは“復活と生命保険の矛盾”だ。


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「死亡の確定」がすべての出発点

生命保険の支払い条件は明確である。
「死亡の事実が確認されたとき」──それがすべての起点だ。

つまり、保険会社が死亡診断書を受け取り、保険金を支払った時点で契約上の義務は完了している。
その後に生き返ろうが、ゾンビになろうが、幽霊として挨拶に来ようが、「死亡」はすでに法的に確定しているのだ。

では、復活したら返すべきか?

結論から言えば──返還義務は原則なし。

死亡時点で契約は成立・完了している。
よって、ドラゴンボールで復活したとしても、支払済の保険金は正当な給付となる。

ただし例外はある。
もし受取人(たとえばチチ)が「悟空が復活することを事前に知っていた」とすれば、これは不当利得にあたる可能性がある。
とはいえ、ドラゴンボールの効力を知る者がどこまで法的証明できるか──現実世界ではまず立証不可能であろう。

蘇生ビジネスの登場?

もし復活が一般化すれば、新しいビジネスが生まれる。

  • 「蘇生返還特約付き生命保険」
  • 「復活後リセットプラン」
  • 「蘇生リスク対応型ローン」

たとえばカプセルコーポレーションが販売するこんな商品を想像してほしい。

死亡時に保険金が支払われ、復活時に自動で返還義務が生じる──ただし“神龍に頼めない”場合は免責。

ある意味、これこそが「ドラゴンボール世界の金融イノベーション」である。

FP視点でのまとめ

生命保険は「確率的に戻らないリスク」に備える制度だ。
だが、もし死からの復活が可能な社会なら──保険の前提そのものが崩れる。

つまり、ドラゴンボールはこう問いかけている。
“命の価値を金額で測る社会は、本当に豊かか?”

FPとして現実の世界に戻れば、私たちが考えるべきは「誰かが残されたとき、どう支えるか」。
それこそが保険の原点なのだ。


▶ まとめ
・死亡時点での保険金支払いは有効
・蘇生しても返還義務は原則なし
・ただし「事前に復活を知っていた」場合は不当利得の可能性
・復活社会では新たな保険・金融の枠組みが必要になる


──そして悟空は今日も思う。
「オラ、また死んじまったけど、チチには言わねぇでおくか」


▶ 空想お金シリーズ(内部リンク)


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執筆:金川 崇(かながわ たかし)/かながわFP相談所

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