2026年午年の確定申告!ウマ娘の賞金は「お小遣い」ではない?実家の親が泣く「扶養外れ」の恐怖
明けましておめでとうございます、かながわFP相談所です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、2026年(令和8年)の干支は「丙午(ひのえうま)」。
まさに12年に1度の「ウマ娘イヤー」がやってきました。
縁起を担ぐ方も多いこの年に、あえてFPとして避けて通れない話をします。
それは「稼いだ子ども」と「親の税金」の話です。
日本中を熱狂させている「ウマ娘 プリティーダービー」。
彼女たちが目指すトゥインクル・シリーズの最高峰、有馬記念や日本ダービーの1着賞金をご存じでしょうか。
現実の競馬(2025年時点)に準拠すれば、なんと3億円から5億円規模です。
まだ中等部や高等部の生徒である彼女たちが、一夜にして「億り人」になる世界。
ここでFPとして、どうしても気になる問いが浮かびます。
「その賞金、税金どうなる?」
「実家の親の扶養、外れない?」
今回は午年にちなんで、トレセン学園の生徒たちが直面するであろう、レースよりも過酷な「確定申告」という現実について、真面目に解説します。
賞金は「一時所得」か「事業所得」か
結論から言うと、ウマ娘の賞金は「非課税」ではありません。
労働や活動の対価として得た立派な所得です。
問題は区分です。
- 単発のイベントで偶然得た賞金 → 一時所得
- 反復・継続して競技に出場し、賞金を得る → 事業所得
もし、たまたま地域の運動会に参加して賞金をもらったなら「一時所得」で済むでしょう。
しかし、トレセン学園の生徒たちは明らかに後者。
厳しい訓練を受け、定期的にレースに出走し、賞金で生計を立てるプロフェッショナルです。
つまり税法上は「個人事業主(プロアスリート)」として扱われるのが自然です。
最大の地雷:親の扶養控除が消える
ここで一番の問題が発生します。
それが北海道にいるお母ちゃんにも関わる「扶養控除」です。
通常、親は子どもを養っている間、税金の優遇を受けられます。
しかし、子どもの合計所得金額が48万円を超えると、親の扶養から外れます。
未勝利戦の1着賞金ですら数百万円。
経費を引いたとしても、デビュー戦で勝った瞬間に所得48万円を超える可能性は極めて高い。
結果どうなるか。
「スペちゃん、勝ったのね!おめでとう!」
電話で祝福した翌年、実家には増額された税金の通知が届きます。
親の所得税が増え、住民税も増える。
子どもが活躍した結果、親の手取りが減るわけです。
これは現実でも、YouTuberやeスポーツ、ライブ配信で稼ぐ未成年のお子を持つ家庭で実際に起きている「事故」です。
笑い話ではありません。
経費にできるもの・できないもの
事業所得であれば、売上(賞金)から必要経費を差し引けます。
トレセン学園の生徒たちが経費にできそうなものを考えてみましょう。
- トレーナーへの進上金(契約があれば最大の節税策)
- 遠征時の交通費・宿泊費
- トレーニング用品代
- 勝負服のクリーニング代
- ニンジン代(体調管理のための消耗品費?)
ただし、条件は一つ。
領収書と記録があること。
「あ、領収書もらうの忘れました」では通用しません。
領収書がないと、最悪の場合、税務署による「推計課税」でガッツリ税金を持っていかれます。
「夢」を追うなら「帳簿」もつける。
これはプロの世界の最低条件だと痛感します。
インボイス制度という追い打ち
さらに恐ろしい話をしましょう。
年間の課税売上が1,000万円を超えると、消費税の課題が出てきます。
G1を勝つレベルなら、年間獲得賞金は余裕で1,000万円オーバー。
つまり、彼女たちは所得税だけでなく、消費税も納める「課税事業者」になる可能性が高い。
レース主催者から消費税分も含めて賞金をもらうためには、インボイス登録が必要になるでしょう。
制服姿の生徒たちが、学校帰りに税務署へ行き「適格請求書発行事業者の登録に来ました」と並ぶシュールな光景。
空想の世界の話ですが、制度自体は現実です。
まとめ:稼ぎ始めたら親子で会議を
2026年、午年の初めに少々重たい話をしてしまいました。
しかし、子どもが稼ぐことは素晴らしい反面、税金の問題は必ずついて回ります。
- 扶養48万円の壁
- 住民税の申告
- 消費税とインボイス
これを知らずに「よくわからないから」と放置するのが一番危険です。
ウマ娘の世界では笑い話でも、現実では笑えません。
税務署は、ウマ耳がなくても、ちゃんと見ています。
お子さんがスペシャルウィークのように大活躍する前に、一度「お金と税金」について、親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。
かながわFP相談所では、そんな「未来の億り人」を持つ親御さんからのご相談もお待ちしております。