年金繰下げだけでは危険?AI時代の老後資金準備【2025年版】

 

「年金75歳から」も選択肢に? AI時代に「老後も働く」は危険? 今から始める資産形成【FPが解説】

「年金って、いつからもらうのが正解なの?」
「75歳まで繰り下げられるようになったけど、本当に大丈夫?」
「AIや自動運転が普及したら、老後も働き続けられるか不安…」

2022年4月の法改正で、年金の受給開始年齢の選択肢が広がり、75歳まで繰り下げて年金を受け取ることが可能になりました。
年金を遅くもらうほど、年金額は増えますが、「75歳まで年金なしで生活できるの?」「そもそも、そんなに長く働けるの?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

さらに、近年、AI(人工知能)や自動運転技術の進歩により、将来の雇用環境が大きく変わる可能性があります。
「老後も働けば大丈夫」という考え方は、もはや通用しなくなるかもしれません。

この記事では、変わる年金制度の概要、AI時代における老後生活のリスク、そして、今から始めるべき老後資金対策について、橿原市のFPである私、金川が分かりやすく解説します。

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変わる年金制度、75歳繰下げで年金額は最大84%増

日本の公的年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)の受給開始年齢は、原則として65歳です。
しかし、本人の希望により、60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて受け取ったり(繰上げ受給)、66歳から75歳になるまでの間に繰り下げて受け取ったりすることができます(繰下げ受給)。

繰上げ受給・繰下げ受給の概要

  • 繰上げ受給: 65歳より早く年金を受け取る代わりに、年金額が減額されます(1か月あたり0.4%減額、最大24.0%減額)。
  • 繰下げ受給: 65歳より遅く年金を受け取る代わりに、年金額が増額されます(1か月あたり0.7%増額、最大84.0%増額)。

法改正のポイント(2022年4月~)

  • 繰下げ受給の上限年齢が、70歳から75歳に引き上げられました。
  • 昭和27年4月2日以後生まれの方の繰上げ受給の減額率が、1か月あたり0.5%から0.4%に引き下げられました。

年金受給額シミュレーション(繰下げした場合の増額イメージ)

年金を繰り下げ受給した場合、年金額はどれくらい増えるのでしょうか?
以下の表は、繰り下げた月数と増額率の対応表です。

繰下げ月数増額率
1か月+0.7%
12か月(1年)+8.4%
24か月(2年)+16.8%
36か月(3年)+25.2%
48か月(4年)+33.6%
60か月(5年)+42.0%
72か月(6年)+50.4%
84か月(7年)+58.8%
96か月(8年)+67.2%
108か月(9年)+75.6%
120か月(10年)+84.0%

例えば、65歳時点の年金額が月額15万円の方が、70歳まで繰り下げた場合、年金額は月額21万3000円(15万円 × 1.42)に増額されます。
75歳まで繰り下げた場合は、月額27万6000円(15万円 × 1.84)になります。

繰上げの場合はこの逆で、60歳まで繰り上げると、最大24%減額

年金だけでは足りない? 老後の生活費はいくら必要?

「年金が75歳からになっても、本当に生活できるの?」
「そもそも、老後の生活費って、いくら必要なんだろう…」

年金の受給開始年齢を考える上で、老後の生活費がいくら必要かを知っておくことは非常に重要です。

老後の生活費の平均額

総務省の家計調査(2023年)によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯(2人以上の世帯)の1か月の平均支出は、約25万円です。
ただし、これはあくまで平均値であり、住居費(持ち家か賃貸か)、ライフスタイル、健康状態などによって、必要な生活費は大きく異なります。

ゆとりある生活を送るための費用

生命保険文化センターの調査(2022年度)によると、「ゆとりある老後生活」を送るためには、月額平均37.9万円が必要と考えられています。

老後資金の不足額シミュレーション

仮に、老後の生活費が月額25万円、平均寿命まで生きるとした場合(男性81歳、女性87歳)、老後資金はいくら不足するでしょうか?

ここでは、65歳から年金を受給開始し、90歳まで生きると仮定して計算します。

  • 老後期間: 25年間(90歳 – 65歳)
  • 必要な老後資金: 25万円/月 × 12か月 × 25年 = 7500万円
  • 受け取れる年金額(夫婦2人、老齢基礎年金満額+老齢厚生年金): 月額約23万円と仮定
  • 年金受給総額: 23万円/月 × 12か月 × 25年 = 6900万円
  • 不足額: 7500万円 – 6900万円 = 600万円

あくまで一例ですが、このケースでは、600万円の老後資金が不足することになります。
実際には、退職金や個人年金保険、預貯金など、他の収入や資産も考慮に入れる必要があります。

AIや自動運転で老後の仕事はなくなる?

総務省統計局の労働力調査(基本集計)によると、2023年(令和5年)平均の役員を除く雇用者5767万人のうち、65~69歳は278万人、70歳以上は224万人でした。
全体の約8.7%が高齢者 つまり11人に1人は高齢者が仕事をしています。

では将来はどうでしょうか?

AI(人工知能)や自動運転技術の進歩は、私たちの働き方を大きく変える可能性があります。
特に、高齢者の仕事に大きな影響を与える可能性があります。

現状の高齢者の仕事

内閣府の資料によると、高齢者の仕事は

  • 専門的・技術的職業(医師、教員、研究者など)
  • 事務職
  • 販売職
  • サービス職(介護、調理など)
  • 生産工程・労務作業者(製造、建設、清掃など)

など

将来の仕事(AIに代替される可能性)

AIや自動運転技術の進歩により、以下のような仕事は、将来的に減少する可能性があります。

  • 単純作業・ルーチンワーク: データ入力、受付、レジ打ち、工場のライン作業など
  • 運転・輸送: タクシー運転手、トラック運転手、バス運転手など
  • 事務・管理: 経理、人事、総務などの事務作業
  • 販売・接客: 店舗での販売員、ホテルの受付係など
  • その他: 警備員、清掃員、建設作業員など

これらの仕事は、高齢者が従事している割合が高い仕事でもあります。

「老後も働く」は当たり前? AI時代のリスク

「人生100年時代」と言われ、老後も働き続けることが当たり前になりつつあります。しかし、AIや自動運転技術が急速に進歩する中、「老後も働けば大丈夫」と安易に考えるのは危険です。

AI、自動運転技術の進歩と、高齢者の雇用への影響

AIや自動運転技術は、これまで人間が行ってきた仕事を代替する可能性があります。特に、単純作業やルーチンワークは、AIに置き換えられやすいと言われています。また、自動運転技術が普及すれば、タクシーやトラックの運転手などの仕事も減少するでしょう。

高齢者の働き方の変化(単純労働から専門職へ?)

AI時代には、高齢者は、AIに代替されない、より専門的な知識やスキル、経験を活かせる仕事にシフトしていく必要があるかもしれません。例えば、

  • 医療・介護分野: 高齢化が進む中、医療・介護の需要はますます高まると予想されます。医師、看護師、介護福祉士などの専門職は、AIに代替されにくい仕事です。
  • 教育分野: 経験豊富な教員や講師は、AIにはない人間的な指導ができるため、需要が続くでしょう。
  • コンサルティング分野: 長年の経験や知識を活かして、企業や個人にアドバイスをする仕事です。
  • クリエイティブ分野: 芸術、デザイン、執筆など、創造性や感性が求められる仕事は、AIには代替されにくいでしょう。

しかし、誰もがこのような専門職に就けるわけではありません。AIに仕事を奪われ、老後の収入が途絶えてしまうリスクも考慮しておく必要があります。

「生涯現役」の理想と現実

「生涯現役」は、理想的な生き方の一つですが、現実には、健康状態や体力、意欲など、さまざまな要因によって、働き続けられるかどうかは人それぞれです。また、AIや自動運転技術の進歩により、高齢者が働ける仕事が減少する可能性も考慮する必要があります。

健康寿命と労働寿命

健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)と、労働寿命(働き続けることができる期間)には、差がある場合があります。健康上の理由で、働きたくても働けない状況になる可能性も考慮しておく必要があります。

今からできる老後資金準備、3つの方法

AI時代には、「老後も働く」という選択肢が狭まる可能性があります。そのため、現役時代から、計画的に老後資金を準備しておくことが重要です。

  1. iDeCo(個人型確定拠出年金)
    • メリット:
      • 掛金が全額所得控除の対象となり、所得税・住民税が軽減されます。
      • 運用益が非課税です。
      • 受取時にも、税制優遇があります(「退職所得控除」または「公的年金等控除」)。
    • デメリット、注意点:
      • 原則60歳まで引き出すことができません。
      • 運用は自己責任です(元本割れのリスクがあります)。
      • 口座管理手数料がかかります。
      • 退職金とiDecoを同年で受け取る場合は、退職所得控除額が調整される場合がある
  2. NISA(少額投資非課税制度)
    • メリット:
      • 2024年からの新しいNISAでは、「つみたて投資枠」(年間120万円まで)と「成長投資枠」(年間240万円まで)の2つの非課税投資枠を利用できます。
      • 年間最大360万円までの投資から得た利益が非課税になります(非課税保有限度額は1800万円)。
      • 非課税保有期間は無期限です。
      • 少額から始められます。
      • いつでも引き出し可能です。
    • デメリット、注意点:
      • 「つみたて投資枠」の対象商品は、金融庁が定めた基準を満たす長期の積立・分散投資に適した投資信託などに限定されます。
      • 「成長投資枠」の対象商品は、投資信託、上場株式などですが、一部対象外の商品があります。
      • 年間非課税投資枠は、使い切らなかった場合でも翌年への繰り越しはできません。
      • 元本割れのリスクがあります。
  3. その他の方法:
    • 預貯金: 元本保証で安全ですが、低金利のため、お金はほとんど増えません。
    • 個人年金保険: 保険会社に保険料を払い込み、将来、年金形式で受け取る商品です。生命保険料控除の対象になる場合があります。
    • 不動産投資: 不動産を購入し、家賃収入を得たり、売却益を狙ったりする方法です。リスクは高めですが、成功すれば大きなリターンを得られる可能性があります。

どの方法が自分に合っているか、それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、無理のない範囲で、早めに老後資金準備を始めましょう。

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まとめ:AI時代、老後資金は「自分で守る」! 早めの対策を

年金制度は、75歳までの繰り下げが可能になるなど、選択肢が広がっています。
しかし、AIや自動運転技術の進歩により、高齢期の働き方が大きく変わる可能性があります。「老後も働けば大丈夫」という考えは、通用しなくなるかもしれません。

将来の年金受給額が不透明な時代だからこそ、現役世代から計画的に老後資金を準備することが重要です。
iDeCoやつみたてNISAなど、税制優遇のある制度を上手に活用し、賢く資産形成に取り組みましょう。

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「老後資金、いくら必要?」「年金の繰下げ、した方が得?」
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監修者:かながわFP相談所 FP 金川

※この記事の情報は、2025年1月時点のものです。最新の情報は、厚生労働省や日本年金機構のウェブサイトなどでご確認ください。

【免責事項】この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の状況によっては異なる場合があります。具体的なご相談は、FP等の専門家にご相談ください。

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