空想おかねシリーズ:日向小次郎の“体ごとタックル”──漫画なら名場面、現実なら骨折&賠償の始まり
【キャプテン翼編】日向小次郎の“体ごとタックル”──漫画なら名場面、現実なら骨折&賠償の始まり
夏の午後。陽炎が揺れ、芝生の匂いが風に乗って観客席へ流れ込む。スタンドでは保護者たちが汗をぬぐいながら、次に起こる一瞬を固唾をのんで見つめていた。
その視線の先にいたのは、ひときわ大きな影──。
日向小次郎。
助走の一歩ごとに芝が沈み、ピッチがわずかに震える。観客席のざわめきがゆっくりと消え、風すら止まったような静寂が訪れる。
「やばい……来るぞ……」
誰かが呟いた瞬間、小次郎が全身をしならせて衝突に入る。空気が破裂したような”ドンッ”という衝撃音が響き、相手選手の身体が横へ弾き飛ばされた。
倒れた選手は、右腕を胸に抱えたまま動けない。監督がベンチから飛び出し、保護者の顔色が変わる。
漫画ならここで「立ち上がる」。
しかし現実の中学サッカーでは、ここから“3ヶ月の通院生活”が始まる。
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■ 倒れた選手に何が起きているのか(現実)
小次郎クラスの体当たりを現実で受ければ、以下の負傷が普通に起こり得ます。
- 橈骨遠位端骨折(手首の骨折)
- 肩鎖関節の損傷・脱臼
- 肋骨骨折
- 脳震盪
- 靭帯損傷
倒れた子どもが、片腕を震えながら必死でかばって動けない状況は珍しくありません。漫画の迫力は、現実では痛みと時間と費用になるのです。
■ 「3ヶ月で終わりません」スポーツ事故の現実
たとえば手首の骨折。
1)初診・レントゲン
2)ギプス固定(4〜6週間)
3)リハビリ(6〜12週間)
4)競技復帰プログラム
この間に家族に発生する実費は意外に重い。
- 通院の度に数千円の自己負担
- 週1〜2回の通院交通費
- 保護者の付き添いによる「休業損害」
- 自転車移動できない→バス・タクシー代
- 兄弟の送り迎えスケジュール変更
最終的に数万円〜十数万円になることも普通です。
そして危険プレーと判断されれば、これらは加害側の賠償になります。
■ どこから「賠償責任」になる?(一般向けにわかりやすく)
すべての接触が賠償になるわけではありません。
しかし以下のようなプレーは、裁判例や保険実務でも過失(危険行為)と判断されやすいです。
- ボールへ行っていない体当たり
- 過剰なスピードのチャージ
- 背後からのタックル
- 審判が笛を吹くレベルの反則
日向小次郎の体ごとタックルは、現実なら完全にアウト。
その結果、加害側の家庭が負担するのは──。
- 治療費の自己負担分
- 通院にかかった費用
- 付き添い保護者の休業損害
- 手術があれば慰謝料
- 後遺症があれば数十万〜数百万
金額は50万〜150万円を超えることも。
漫画では再戦すれば円満。
現実は家庭の財布が直撃します。
■ 「学校の保険で出る」→完全に誤解です
スポーツ安全保険(スポ安)は重要ですが、
- 限度額が低い
- 通院・交通費は不足しやすい
- 賠償は1円も出ない
ここを誤解している家庭が非常に多い。
スポ安はケガした本人を助ける保険であり、
ケガをさせた側の賠償には使えません。
■ 家庭を守る唯一の砦:個人賠償責任保険
賠償リスクから家庭を守るのは、実質これだけ。
個人賠償責任保険(個人賠償)
- 月100〜300円
- 補償1〜3億円
- 子どもの事故から自転車まで全部カバー
- 家族全員が補償範囲
少年サッカーなら必須レベルの生活インフラと言えます。
■ 傷害保険(ケガ保険)が必要な理由
スポ安では不足しやすい部分を補うのが、
個人傷害保険(ケガ保険)
- 通院・入院の自己負担
- 保護者の付き添い費用
- 生活への影響
- 部活休止の長期に対応
遠征・移動・下校途中までカバーできるのが強みです。
■ 結論:小次郎の“強さ”には、家庭の備えが必要
フィジカルの強い子ほど、ケガを「させる側」になるリスクも高くなります。
そのため家庭が準備すべきは、
- スポ安(学校・クラブ)
- 傷害保険(通院・生活費補完)
- 個人賠償責任保険(賠償の家庭崩壊を防ぐ)
奈良・橿原でも、少年サッカーの事故・賠償の相談はよくあります。
制度を知るだけで、子どもの“挑戦できる環境”は大きく変わります。
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