乳がんのホルモン療法は保険でカバーされる?女性のがん保険で差が出るポイント
「がん保険、一応入ってるし大丈夫かな」
そう思っていた方が、実際に乳がんと向き合ったとき、初めて気づくことがあります。
「この治療、保険の対象になってる?」
がん保険の見直しを考えるなら、乳がんの治療の流れだけは先に知っておいてください。
そこに、保険の”使える・使えない”の分かれ目があります。
女性のがんは、まず乳がんをどう考えるか
女性のがんで最も多いのは乳がんです。
国立がん研究センターのがん統計でも、女性のがん罹患数で最も多い部位とされています。
(出典:国立がん研究センター がん情報サービス「がん統計」)
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乳がんが最も多く、女性のがん対策はここを外せないことがわかります。
乳がんは、手術が終わってからが長い
乳がんの特徴のひとつが、「治療が長期になりやすい」ことです。
一般的な治療の流れはこうです。
- 手術
- 放射線治療
- ホルモン療法(術後5年程度)
ホルモン療法は再発を防ぐために行う治療で、通院しながら薬を飲み続けます。
毎月の通院費、薬代、そして仕事への影響。
「手術費だけ備えればいい」という話では、なくなってきます。
なお、医療費の自己負担については公的制度で軽減されます。
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がん保険には「ホルモン療法への対応」で差が出る
見直しのとき、保険料や診断一時金の金額に目が行きがちです。
しかし乳がんのような長期治療では、「継続して給付されるか」の方が重要になります。
実務で見ると、がん保険のホルモン療法への対応は大きく以下のように分かれます。
- 【Aタイプ】ホルモン療法も治療給付・診断給付の対象になる設計
- 【Bタイプ】ホルモン療法が一部対象(50%など)または診断給付の対象外となる設計
新しい商品だから安心というわけではなく、最新の設計でもBタイプに該当するケースはあります。
見落とされがちな「給付のカウント方法」の違い
ここも実務でよく差が出るポイントです。
経口抗がん剤やホルモン療法で、薬をまとめて処方されるケースがあります。
このとき、がん保険の給付は大きく2つに分かれます。
- 処方された期間(例:3ヶ月分)に応じて給付されるタイプ
- 受診した月のみ(処方された月のみ)給付されるタイプ
例えば3ヶ月分の薬をまとめて処方された場合でも、
- 3ヶ月分の給付が出る保険
- 1ヶ月分しか給付されない保険
に分かれます。
同じ治療でも、給付回数が「3回」か「1回」かで結果は大きく変わります。
パンフレットではほとんど触れられない部分ですが、実際の給付ではかなり重要なポイントです。
5年間で受け取れる給付金はこれだけ違う
※以下は一例です。給付回数や支払条件は商品によって異なります。
| Aタイプ | Bタイプ | |
|---|---|---|
| 治療給付(5万円/月×60ヶ月) | 300万円 | 150万円 |
| 診断給付・初回 | 100万円 | 100万円 |
| 診断給付・2年目以降 | 400万円 | 0円 |
| 合計 | 800万円 | 250万円 |
差額は550万円。
そして、この差が出る保険料の違いは、多くの場合それほど大きくありません。
パンフレットだけ見ていても、この差はわかりません。
実際の相談でも「入っていたのに思ったより出なかった」というケースは珍しくありません。
入るかどうかより、「どう出るか」で結果が変わります。
見直しのときに必ず確認してほしいこと
保険の担当者に話を聞くとき、この一言を添えてみてください。
「ホルモン療法が続く場合、2年目以降の給付はどうなりますか?」
確認しておきたいポイントはこの3つです。
- 治療給付の対象にホルモン療法が含まれるか、含まれる場合は何%か
- 2年目以降の診断給付にホルモン療法が含まれるか
- 給付回数・期間に制限があるか
商品比較について
本来であれば、各社の商品を並べてシミュレーションするのが一番わかりやすい部分です。
ただし、保険業法の観点から、不特定多数に対して具体的な商品比較や優劣を示すことには制限があります。
そのため、この記事では一般的な傾向にとどめています。
実際の保障内容は商品ごとに大きく異なるため、気になる方は個別にご相談ください。