腱板断裂の疑い→手術で判明した「関節唇損傷」。奈良のFPが語る医療費と保険のリアル

こんにちは。かながわFP相談所の金川です(奈良・橿原拠点/全国オンライン対応)。
半年治らない肩の痛みで受診し、MRIで「腱板断裂の疑い」。ところが実際に関節鏡手術を受けてみると、判明したのは関節唇損傷(SLAP損傷)でした。
この記事では、その肩の手術(2025年11月・2泊3日入院)について、「いくら支払ったか」「高額療養費でどこまで抑えられたか」「医療保険の給付はいくら出たか」を、実際の数字でまとめます。
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結論(まずここだけ)
- 関節鏡手術+2泊3日入院で、窓口の支払い総額は 約10万円 でした(高額療養費適用後の保険診療分+食事代+個室の差額ベッド代)。
- 加入していた医療保険からの給付は 合計265,000円。
- 差し引きで 約16.5万円のプラス。ただしこれは偶然ではなく、過去の入院経験を踏まえて保険を掛け替えていた結果でした。
私のケース:腱板断裂の疑いが、開けてみたら関節唇損傷だった
- 診断の経緯:半年治らない肩の痛み → MRIで腱板断裂の疑い → 関節鏡手術で関節唇損傷(SLAP損傷)と判明
- 入院期間:2025年11月・2泊3日
- 内容:関節鏡下の手術(保険診療)・全治約6ヶ月(リハビリ含む)
「五十肩だと思って様子を見ていたら、実は手術が必要だった」に至るまでの経緯(セカンドオピニオンで手術を決断した話)は、こちらの記事に詳しく書いています。この記事はお金の話に絞ります。
なお、腱板断裂も関節唇損傷も、肩の関節鏡手術という点では入院日数・費用感が近い水準です。私のように「腱板断裂の疑い」で費用を調べている方にも、以下の数字はひとつの実例として参考になるはずです(実際の費用は病院・術式・入院日数で変わります)。
実際にかかった費用:窓口の支払いは約10万円
窓口で支払った総額は約10万円でした。内訳の構造は次のとおりです。
- 保険診療分(手術・入院・検査):高額療養費制度により、私の所得区分(区分ウ)の上限で頭打ち。区分ウの月上限は「80,100円+(総医療費−267,000円)×1%」です
- 食事代・差額ベッド代(個室):高額療養費の対象外のため、上乗せの自己負担
関節鏡手術は医療費の総額そのものは数十万円規模になりますが、保険診療分の自己負担には上限があるため、「手術=家計が壊れる」わけではありません。
また、私はマイナ保険証を使ったため、限度額適用認定証を事前に用意しなくても、窓口の支払いが最初から上限額に抑えられました。高額を立て替えてから払い戻しを待つ必要がない——急な入院ほど、この差は効きます。
高額療養費で「抑えられる費用」と「対象外の費用」
高額療養費制度は、1ヶ月(1日〜末日)の保険診療分の自己負担が上限を超えたときに、超えた分が抑えられる制度です。
ここで勘違いされやすいのが、「入院費は全部、上限までで収まる」わけではない点です。
- 対象になる:手術、検査、投薬、入院基本料など保険診療の自己負担
- 対象外:差額ベッド代、入院時の食事負担、通院交通費など
私の「約10万円」も、上限で頭打ちになった保険診療分に、対象外の食事代・個室代が上乗せされた金額です。制度の外側に残る費用があること——ここが医療保険の役割を考える出発点になります。
腱板断裂・関節唇損傷の手術で、医療保険(生命保険)は出るのか
出ました。私が受け取った給付金は次のとおりです(給付の可否・金額は契約内容によります)。
- 入院一時金:200,000円
- 手術給付金:50,000円
- 入院給付金:5,000円 × 3日 = 15,000円
- 合計:265,000円
関節鏡下の肩の手術は、私の契約では手術給付金の対象でした。窓口の支払い約10万円に対して給付が26.5万円ですから、収支は約16.5万円のプラスです。
注目してほしいのは内訳です。給付の9割超(一時金20万円+手術給付金5万円)は、入院日数と無関係に出るお金でした。日数に応じて積み上がる入院給付金は、2泊3日ではわずか15,000円です。
この収支は偶然ではない:一度の失敗から保険を掛け替えていた
実はこの契約、最初からこの形だったわけではありません。
以前、腰椎椎間板ヘルニアで5日間入院したときの契約は日額中心で、給付は合計175,000円(入院一時金5万円+手術給付金10万円+日額5,000円×5日)でした。このとき「医療の進歩で入院はどんどん短くなる。日額型は積み上がらない」と痛感し、入院一時金中心の契約に掛け替えていました。
その結果が今回です。ヘルニアより短い2泊3日の入院で、給付は175,000円→265,000円。入院一時金の差(5万円→20万円)がそのまま効いています。
もし昔ながらの「日額×長期入院」を前提にした契約のままだったら、この収支にはなっていません。ご自身の医療保険が「短期入院でも機能する設計か」は、証券の一時金・手術給付金の欄を見れば確認できます。
その8か月後、同じ肩をもう一度手術しました
実はこの肩、1回で終わりませんでした。関節の拘縮(動きが硬くなること)が残り、2026年7月8日から10日までの2泊3日で、関節鏡下の授動術を受けています。
結論から書きます。窓口の支払いは1回目とほぼ同じ約10万円、給付金も同じ265,000円でした。
| 項目 | 1回目(2025年11月) | 2回目(2026年7月) |
|---|---|---|
| 術式 | 関節鏡下・関節唇損傷の修復 | 関節鏡下・授動術(拘縮) |
| 入院 | 2泊3日 | 2泊3日(7月8日〜10日) |
| 窓口の支払い | 約100,000円 | 約100,000円 |
| 入院一時金 | 200,000円 | 200,000円 |
| 手術給付金 | 50,000円 | 50,000円 |
| 入院給付金 | 5,000円×3日=15,000円 | 5,000円×3日=15,000円 |
| 給付金の合計 | 265,000円 | 265,000円 |
2回合わせて53万円。同じ肩を、同じ2泊3日で、2度です。
2回目も入院一時金が満額出たのは「60日」のおかげでした
ここが今回いちばんお伝えしたい点です。
医療保険には「1入院」という考え方があります。同じ病気やケガで入退院を繰り返したとき、一定の期間内の再入院はまとめて1回の入院として扱われるのが一般的です。この扱いになると、入院一時金が2回目には出なかったり、入院日数が通算されて頭打ちになったりします。
私が加入している契約は、前回の退院から60日以上あいていれば、別の入院としてリセットされる内容でした。1回目の退院は2025年11月、2回目の入院は2026年7月8日ですから、8か月ほどあいています。60日を大きく超えていたため、2回目も入院一時金20万円が満額支払われました。
もし2回目が退院から2か月以内だったなら、この26.5万円にはなっていません。
「何日でリセットされるか」は契約ごとに違います
気をつけていただきたいのは、60日というのはあくまで私の契約の数字だという点です。180日と定めている商品もありますし、入院一時金の支払回数そのものに上限を置いている商品もあります。同じ「入院一時金20万円」と書かれていても、2回目が出るかどうかはここで変わります。
確認する場所は決まっています。保険証券や約款の「1入院の限度」「支払限度日数」「入院一時金の支払事由・支払間隔」といった欄です。
肩に限らず、腰やひざ、がんの再発など、同じ部位・同じ病気で治療が複数回になることは珍しくありません。1回の入院で損か得かではなく、2回目・3回目が来たときにどうなるかまで見ておくと、いざというときの差が大きくなります。
FPとしての学び:肩の手術は「退院してから」が長い
- 高額療養費は強い。ただし差額ベッド・食事・通院交通費は制度の外側
- 短期入院時代の医療保険は、日額より一時金・手術給付金が主役
- 肩の手術は全治約6ヶ月。退院後のリハビリ通院・仕事への影響まで含めて資金計画を考える必要がある
肩は「切って終わり」ではなく、長く付き合う部位です。だからこそ、1回の入院の損得だけでなく、繰り返しに耐える設計かという視点で保障を見てほしいのです。
よくある質問(FAQ)
Q. 腱板断裂・関節唇損傷の手術費用はいくらかかる?
A. 私の場合、関節鏡手術+2泊3日入院で窓口支払いは約10万円でした(高額療養費適用後+食事・個室代)。費用は病院・術式・入院日数・所得区分で変わるため、入院が決まったら病院の相談窓口と加入中の公的医療保険で確認するのが確実です。
Q. 肩の手術で医療保険・生命保険の給付金は出る?
A. 私の契約では手術給付金・入院一時金・入院給付金の対象となり、合計265,000円が出ました。ただし給付の可否・金額は契約内容と約款次第です。手術前に保険会社へ「この術式は対象か」を確認することをおすすめします。
Q. 高額療養費があれば医療保険はいらない?
A. 保険診療分の自己負担は制度で抑えられますが、差額ベッド代・食事・通院交通費・休業の影響は制度の外側です。貯蓄で賄うか保険で埋めるかは設計次第で、全員に共通の正解はありません。迷う場合はFPなど中立的な相談先で整理するのがおすすめです。
Q. 同じ部位で2回手術したら、給付金は2回とも出る?
A. 私の場合は肩を2回手術し、2回とも265,000円が出ました。これは契約が「前回の退院から60日以上あけば別の入院として扱う」内容で、1回目の退院から2回目の入院まで8か月あいていたためです。多くの医療保険には「1入院」の考え方があり、一定期間内の再入院は1回分にまとめられます。何日でリセットされるかは商品ごとに違うので、証券の「1入院の限度」「入院一時金の支払間隔」の欄をご確認ください。
※本記事は個人の体験と執筆時点の制度に基づくものです。医療費・高額療養費の上限額は所得区分や制度改正により、保険の給付金は契約内容により異なります。治療に関する判断は必ず医師にご相談ください。
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この記事を書いた人
かながわFP相談所
AFP2級FP技能士宅地建物取引士二種証券外務員
奈良県橿原市の独立系FP。外資系生保・乗合代理店・不動産会社での実務を経て独立。特定の保険会社・金融機関に属さない中立的な立場から、保険見直し・NISA・住宅ローン・ライフプランニングなど家計全般のご相談に対応。IFAとして資産運用アドバイスも行っています。
奈良・橿原でFPとして活動を始めて8年。2025年に二度の手術を経験し、病室で痛感したことがあります。人は心身が揺らいだ瞬間、どれほど知識があっても正しい判断ができなくなるという現実です。数字の正解より、迷った瞬間に隣で一緒に地図を広げる存在でありたい。
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