子育て世代の保険、本当に必要?見直すべき保険・不要な保険をFPが解説

子育て世代の保険見直しで必要な保障や見直しのポイントをFPがわかりやすく解説するアイキャッチ画像

「子どもが生まれたけど、今の保険で大丈夫かな?」「保険料が家計を圧迫している気がする…」

子育て世代の保険の悩みは、突き詰めるとこの2つです。この記事は「保険の商品説明」ではなく、「あなたの家庭に、どの保障が・いくら・いつまで必要か」を自分で判断できるようになることをゴールに、子育て世代1,000件以上の相談を受けてきた独立系FP・金川(かながわFP相談所)が解説します。

先に結論を言うと、子育て世代の保険は「全部入る」ではなく「公的保障で足りない不足分だけ備える」が基本です。

この記事のポイント

  • 保険の必要性は「家族があなたの収入に依存しているか」で決まる。全部の保険に入る必要はない
  • まず確認すべきは5つ:子どもの誕生・団信・共働き・貯蓄・NISA。これで必要な保障は大きく変わる
  • 優先順位は「死亡保障→働けないリスク→医療」。子育て世代の死亡保障は収入保障保険がコスパ良好
  • 保険料の目安は手取りの5〜7%。10%を超えていたら払いすぎのサイン

なぜ子育て世代に保険見直しが必要なのか?

独身時代に入った保険のまま…という方も多いのですが、子どもが生まれると守るべきものが増え、必要な保障は大きく変わります。

  • 親の万が一のリスク:大黒柱に万が一のことがあった場合の、遺された家族の生活費・教育費
  • 働けなくなるリスク:病気やケガで収入が途絶える可能性。入院に家族が付き添う負担も意外と大きいです(付き添い入院の「見えない負担」
  • 家計の変化:出産・育児による支出増、育休・時短による収入減。保険料の負担が重くなっていないかの確認が必要

逆に言えば、状況が変わったのに保険だけ独身時代のままなら、保障が足りないか、払いすぎているか、どちらかの可能性が高いのです。

まず確認したい5つのチェック

保険の話に入る前に、この5つを確認してください。答えによって、あなたの家庭に必要な保障はまったく変わります。

チェック🟢 YESならこうなる
① 子どもが生まれた?死亡保障の必要額が人生で最大になる時期。見直しの最重要タイミングです
② 住宅ローンの団信に入っている?万が一のとき住居費は保険でカバー済み。死亡保障を減らせる可能性大団信と保険見直しの関係
③ 共働き?片方が亡くなっても収入がゼロにならないため、必要保障額は片働き世帯より小さくなります
④ 生活費6か月分以上の貯蓄がある?短期の入院・休職は貯蓄で対応可能。医療保険の優先度は下がります
⑤ NISAで積立をしている?教育資金は学資保険だけが選択肢ではありません(NISAと学資保険の比較)。貯蓄型保険との重複も要チェック

🟢YESが多い家庭ほど「大きな保険」は不要になり、⚪NOが多い家庭ほど保障の優先度が上がります。ここを飛ばして商品から選ぶと、ほぼ確実に入りすぎます。

見直すべき保険の優先順位

子育て世代が検討すべき保障を、優先度の高い順に「どんな家庭に必要か」で整理します。

優先度1:死亡保障(生命保険)

必要な家庭:子どもが小さい/片働きまたは収入差が大きい/貯蓄が少ない

必要保障額はこの式で逆算します。

  1. 残された家族の生活費(年間)× 必要年数
  2. + 子どもの教育費
  3. + 住宅ローン残高(団信があれば不要
  4. - 遺族年金(会社員は遺族厚生年金あり)
  5. - 配偶者の収入・貯蓄

遺族年金は意外と大きな金額になります。会社員の配偶者が受け取れる額は遺族年金シミュレーターで目安を確認できます。保険で備えるのは「引き算した残りの不足分だけ」で十分です。

実際に相談の場で必要保障額を計算すると、ほとんどの家庭では「思っているより少なくて済む」ことが多いです。公的保障の引き算をせずに保険に入っている方がそれだけ多い、ということでもあります。より簡単に全体を試算したい方は必要保障額のかんたん診断もどうぞ。

優先度2:働けなくなるリスク(就業不能保険)

必要な家庭:自営業・フリーランス/住宅ローンなど固定費が大きい/貯蓄が少ない

死亡より確率が高いのに見落とされがちなのが「生きているけど働けない」状態です。会社員は健康保険から傷病手当金(最長1年6か月・給与の約3分の2)が出ますが、自営業者にはこの仕組みがありません。立場によって必要性が大きく変わる保障です。

優先度3:医療保険

必要な家庭:貯蓄が少ない/自営業/がん家系など特定の不安がある

日本には高額療養費制度があり、医療費の自己負担には月ごとの上限があります。そのため「貯蓄で払える範囲の入院」は本来、保険がなくても乗り切れます。保険で備える価値があるのは、差額ベッド代・食事代・収入減など制度の対象外の出費です。

そして最近の医療は入院の短期化が進んでいて、本当に家計に効くのは医療費そのものより「働けない期間の収入減」です。医療保険を厚くするより、優先度2の就業不能への備えを先に考える——この順番を間違えないでください。

なお、子どもの医療費は自治体の助成で無料になる地域が多いため、子ども向け医療保険の優先度は一般に高くありません(子どもの医療費が無料でも医療保険は必要?)。

優先度4:がんへの備え

必要な家庭:治療の長期化・収入減まで含めて備えたい/家族歴があり不安が大きい

がんは治療が長期化し、通院治療や収入減など「医療費以外」の負担が大きくなりやすい病気です。制度・保険・お金の全体像はがんとお金の総合ガイドにまとめています。

優先度5:学資保険(=入らない選択もある)

今は「学資保険一択」の時代ではありません。返戻率が低い商品も多く、新NISAでの積立+掛け捨ての死亡保障という組み合わせの方が合理的な家庭も多いです。「契約者に万が一があれば払込免除」という学資保険の強みと、運用リスクを比較して選びましょう(学資保険vsNISAの徹底比較)。

忘れがち:個人賠償責任保険

子どもが自転車で他人にケガをさせた——そんな場合の高額賠償に備える保障で、月100〜200円程度と安価です。火災保険・自動車保険の特約として既に付いていることが多いので、新規加入の前にまず確認を。

ポイント!

  • 全ての保険に入る必要はありません
  • 公的保障(健康保険・遺族年金・高額療養費)でカバーできる部分を先に引き算する
  • 必要な保障を、必要な期間だけ、適切な金額で

保険見直しのベストタイミング

  • 子どもが生まれたとき:必要保障額が最大化する、最重要タイミング
  • 住宅を購入したとき:団信加入により死亡保障を減額できる場合が多い
  • 子どもが進学したとき:残りの教育費が具体化し、必要な保障期間が短くなる
  • 転職・独立・配偶者の働き方が変わったとき:収入と福利厚生が変わる

これ以外でも数年に一度は定期点検を。見直しの手順や注意点(無保険期間を作らない・健康状態の告知など)は転機ごとの保険見直しガイドで詳しく解説しています。

保険料を賢く節約する方法

必要な保障は確保しつつ、保険料の負担はできるだけ抑えたいですよね。具体的な方法を紹介します。

  • 不要な保障・過剰な保障を見直す:子どもの成長とともに必要保障額は毎年減っていきます
  • 保険種類・期間を最適化する:貯蓄目的の終身保険は、定期保険や収入保障保険への切り替えで保険料を大きく抑えられる場合があります
  • ネット保険(ダイレクト型)を活用する:同じ保障でも保険料が割安な傾向。ただし自分で調べて手続きする必要があります
  • 払込方法を工夫する:月払い→年払いで割引になる場合があります
  • 割引制度を活用する:非喫煙割引・健康体割引など

注意!

保険料の安さだけで選ぶのは危険です。必要な保障内容を確保した上で比較しましょう。

必要保障額の計算と保険選びの実践テクニック

ここからは、見直しを実際に進めるときの「計算と選び方」を具体的に解説します。

保障の種類と使い分け

種類特徴向いているケース
定期保険一定期間のみ保障・安い子育て期間中の死亡保障
収入保障保険死亡時に毎月一定額が支給子育て世代に最もコスパが良い
終身保険一生涯保障・貯蓄性あり葬儀費用・相続対策
養老保険満期に保険料相当額が戻る保険料が高く、現代では不向きなことが多い

FPのおすすめ:子育て世代の死亡保障は収入保障保険が最もコスパ良好です。月10万円・子どもが独立するまでの保障なら、月2,000〜3,000円程度の保険料で確保できます。それぞれの違いは収入保障・定期・終身保険の比較記事で詳しく解説しています。

「払いすぎ」に気づく3つのサイン

  • 手取りの10%以上が保険料:保険料の目安は手取りの5〜7%以内。手取り30万円なら1.5万〜2万円程度です。3万円を超えているなら、ほぼ確実に見直し余地があります
  • 貯蓄型保険に複数加入している:返戻率が低い時代の貯蓄型保険は保険料が割高。NISAやiDeCoで代替できる場合が多い
  • 独身時代の保険をそのまま継続:結婚・出産で必要な保障が変わっているのに、保険内容が更新されていない

要注意:更新型保険の「保険料が上がり続ける罠」

「更新型の定期保険」は加入当初の保険料が安いですが、更新のたびに保険料が上がります。「保険料は変わらない」と思い込んでいると、将来の家計に大きなダメージを受けることがあります。

年齢(更新タイミング)月額保険料の目安
30歳(加入時)約3,000円
40歳(1回目更新)約5,000円
50歳(2回目更新)約8,000円
60歳(3回目更新)約12,000円

※上記はあくまで一例です

年齢が上がるほど死亡リスクが高まるため、保険料が上昇するのは保険の仕組み上、当然のことです。更新型の保険料が負担になってきたら、更新前に全期型定期保険や収入保障保険への切り替えを検討しましょう。

住宅ローンの団信と保険の重複チェック

住宅ローンに付帯する団体信用生命保険(団信)は、死亡・高度障害時にローン残高が消える保険です。これが死亡保障の一部を担うため、住宅購入後は生命保険の死亡保障を減額できるケースが多くあります。

特に「三大疾病団信」「がん団信」などを付帯している場合は、医療保険・がん保険との重複がないか確認しましょう。詳しくは団信加入後の保険見直しガイドで解説しています。

【相談事例】FP金川が解決!保険のお悩み

実際に、かながわFP相談所にご相談いただいたお客様の事例を、個人情報に配慮してご紹介します(金額は同様のご相談における典型的な例です)。

事例1:独身時代の保険のままだったAさん(30代・会社員・橿原市在住)

第一子が生まれたのを機に、「保険を見直した方がいいのかな?」とご相談に来られました。独身時代に加入した医療保険(月約8,000円)と、会社の団体保険のみに加入されていました。

【FPの提案】

Aさんご夫婦のライフプランと家計状況をヒアリングし、必要保障額をシミュレーションしたところ、万が一の場合に、お子様の教育費や生活費が約3,000万円分不足することが判明しました。
そこで、割安な保険料で子育て期間中の大きな死亡保障を確保できる収入保障保険(月10万円×子どもの独立まで・保険料月約3,000円)の加入をご提案。
医療保険も最新の保障内容に見直したことで、保険料は月約11,000円→約9,500円に下がりながら、死亡保障は大幅に手厚くなりました。

【お客様の声】

「自分たちだけでは、どんな保険が必要なのか全く分かりませんでした。金川さんに相談して、必要な保障が明確になり、安心して子育てに専念できます!」

事例2:保険料が高くて悩んでいたBさん(40代・自営業・奈良県在住)

お子様2人が中高生になり、教育費が増加。以前加入した貯蓄性の高い保険(終身保険など・保険料は世帯で月約35,000円)が家計を圧迫している、とご相談に来られました。

【FPの提案】

Bさんご夫婦の状況を確認したところ、すでに教育費の目処はある程度立っており、老後資金の準備も進めている状況でした。
そこで、貯蓄性の高い保険の一部を解約(または払済保険に変更)し、保険料負担を軽減することを提案。
死亡保障は掛け捨ての定期保険でお子様の独立までに絞り、浮いたお金は教育費と老後資金の積立に回す形に見直しました。

BeforeAfter
保険料(月)約35,000円約15,000円
積立(月)0円約20,000円

【お客様の声】

「保険を減らすのは不安でしたが、公的保障や貯蓄まで含めて数字で説明してもらえたので納得できました。家計にゆとりが戻りました。」

FPに相談するメリット

保険の見直しは自分でもできますが、FPに相談すると次のメリットがあります。

  • 公的保障を含めた全体設計:遺族年金・高額療養費・傷病手当金まで含めて「保険で備えるべき残り」を正確に計算できる
  • 中立な立場:かながわFP相談所は特定の保険会社に偏らず、「解約した方がいい」という結論もお伝えします
  • 家計・教育費・住宅ローンまで一体で:保険だけを切り離さず、家計全体の最適化として見直せる

まとめ:今日やること3ステップ

今日やること

  1. 保険証券を集めて、毎月の保険料合計を出す(手取りの10%超なら要見直し)
  2. 5つのチェック(子ども・団信・共働き・貯蓄・NISA)に答える
  3. 必要保障額を試算する——かんたん診断ツールで3分でできます

保険は「入るほど安心」ではなく、「必要な分だけ入って、浮いたお金を貯蓄と投資に回す」のが子育て世代の正解です。子育て世代の保険料の平均は月2〜3万円程度と言われますが、平均に合わせる必要はありません。大事なのはあなたの家庭の必要保障額です。

保険の正解は、家庭ごとに違います。だから私は「おすすめの保険」ではなく、「あなたの家庭に必要な保障」を一緒に考えることを大切にしています。答え合わせをしたい方は、LINEからお気軽にご相談ください。無理な勧誘は行っていません。


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⚠️この記事の情報は、2026年7月現在のものです。最新の情報は、各金融機関や保険会社の公式サイト、橿原市のウェブサイトなどでご確認ください。

監修:かながわFP相談所 FP金川

この記事を書いたFPに直接相談できます

かながわFP相談所(奈良県橿原市)は保険・NISA・住宅ローン・ライフプランを中立な立場でサポートする独立系FPです。橿原市・奈良市・大和高田市・桜井市など奈良県全域+全国オンライン対応。

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かながわFP相談所

この記事を書いた人

かながわFP相談所

AFP2級FP技能士宅地建物取引士二種証券外務員

奈良県橿原市の独立系FP。外資系生保・乗合代理店・不動産会社での実務を経て独立。特定の保険会社・金融機関に属さない中立的な立場から、保険見直し・NISA・住宅ローン・ライフプランニングなど家計全般のご相談に対応。IFAとして資産運用アドバイスも行っています。

奈良・橿原でFPとして活動を始めて8年。2025年に二度の手術を経験し、病室で痛感したことがあります。人は心身が揺らいだ瞬間、どれほど知識があっても正しい判断ができなくなるという現実です。数字の正解より、迷った瞬間に隣で一緒に地図を広げる存在でありたい。

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